コンパクト開位相をめぐって

連続写像の空間に入れる位相としてコンパクト開位相が広く用いられています。これは基本的な構成の一つと言ってもいいと思いますが、位相空間論の初歩的なテキストでは軽くふれる程度の扱いが普通ではないかと思います。また、準開基により生成される位相として定義されるために、取り扱いが苦手だという声もよく聞きます。

コンパクト開位相の定義については、なぜそう定義すべきなのかピンと来ない人も多いと思います。そこで今回の PDF では、まず、関数空間の位相としてコンパクト開位相を用いる必然性を説明します。コンパクト開位相は定義域の空間が局所コンパクト Hausdorff 空間であるときに特に良い性質をもちますが、この局所コンパクト性も、ある意味で必然的な要請であることが証明されます。

コンパクト開位相による収束を実際に扱うためには、距離を用いる方法が便利な場合もあります。そこで、コンパクト開位相が距離化可能となるための一つの十分条件を述べます。ここで重要となるのは定義域の半コンパクト性 (hemicompactness) という性質であり、この条件は再びある意味で必然的であることが示されます。また、ある場合にコンパクト開位相を「広義一様収束の位相」と解釈できることを見ます。さらに、完備距離可能性についても考察します。

最後に、位相空間の(自己)同相群が、コンパクト開位相に関して位相群となる十分条件を述べます。局所コンパクト Hausdorff 空間の同相群は、コンパクト開位相について常にパラ位相群(乗法が連続)となりますが、逆元をとる操作は必ずしも連続ではなく、一般に位相群にはなります。そのための追加の条件として、局所連結性が比較的よく知られていましたが、ここでは比較的最近 Dijkstra によって知られたより弱い条件について紹介します。

PDF「コンパクト開位相をめぐって」

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